癌の対処療法
風邪を引いたら、風邪薬を飲む。
その風邪薬は、風邪を治すものじゃなく症状を抑えるもの。
いわゆる対処療法。
という認識は一般的にあると思う。
だからまた風邪を引いても、そりゃそうだろうと思うのも一般的な認識。
癌治療も同じ対処療法のはずなのに、2度目以降に診断が下ると
再発
という言葉になってしまう。
風邪だと「再発」とは言わないのに。
なんにせよ、そもそも「再発」なんてものは無い。
癌細胞は、手術して取り除いたとしても、浸潤していれば全身に散らばっている全身病。
目に見えない種(癌細胞)が芽を出していないから診断が出ないだけで、芽がでたら「再発」という扱い。
癌細胞は健康な人でもあるものだから、100%無くすってことは不可能。
だから三大療法をした人であっても、再発する可能性はみんなあるということ。
あくまで可能性。再発しない人もいるかも知れないし、する人もいるかも知れない。
マクロファージ軍団がどこまで癌細胞を飲み込んでくれるか、その人の免疫力も関係してくる。
同じ人であっても、満ち足りている時とストレスフルな時では、免疫力は月とすっぽんほどの差がある。
こういう説明を医師がしてくれたらいいなと思ってしまう。
そうすれば、治してくれるに違いないと医師に依存することも減るだろうし、再発した場合の納得も多少なりともできる。
対処療法なのに「完治した」と思い込み、あとから突き落とされる気持ちになることは、当事者にとってはかなりきついものだから。